【企業】EV時代の知られざる勝者

天才か、はたまた詐欺師か ──。2005年、電池部品メーカーのダブル・スコープを創業したばかりの崔元根(チョイ・ウォンクン)社長と面会した日本のVC(ベンチャーキャピタル)の担当者は、こぞって首をかしげた。「この男、本物か」と。リチウムイオン電池の性能と安全性のカギを握る「セパレーター」を開発するというが、生産設備を持たず、量産できるかも分からない。あるのは、小さな実証ラインで作った試作品のみ。「大丈夫かいな」。ガムテープのように巻きつけられた白い試作フィルムを見て、三菱UFJキャピタルの清水孝行執行役員は、当時、率直にこう思った。

EV時代の知られざる勝者(日経ビジネス)

 

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