【話題・提言】「脱炭素化」は欧米の政治ゲーム? SXの誤解と本質

本連載のタイトル「モビリティX」とは、「100年に一度」といわれる大変革期にある自動車産業の未来を占う最新キーワードである。

2016年ごろから、「CASE(コネクテッド:Connected、自動化:Autonomous、シェアリング:Shared、電動化:Electric)」という4つの破壊的な潮流が注目を集め、今まさに自動車産業はDX(デジタルトランスフォーメーション)の真っただ中にいる。そして、直近では「脱炭素化」の旗印の下に、SX(サステナビリティートランスフォーメーション)が、自動車産業の最重要テーマとして浮上している。

しかし、日本で行われている議論は「X=トランスフォーメーション(変革)」の掛け声で終わっているか、単なる「手段」が目的化してしまっているように見受けられる。例えば、自動車にIT機器を装備してネットワークにつなげるコネクテッド化を進めたり、自動運転機能を開発して安全走行を実現したりするのは、それ自体素晴らしいことだが、世界で起きている破壊的な潮流の本質はそこにとどまらないし、それだけでは視野が狭いのではないだろうか。

「脱炭素化」は欧米の政治ゲーム? SXの誤解と本質(日経ビジネス電子版)

 

 

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