【提言】過大評価される「EV」「自動運転」

今、自動車産業は異様な熱気に包まれている。その熱気の発生源となっているのがEV(電気自動車)と自動運転という二つのキーワードである。今や経済雑誌だけでなく、一般向けの雑誌においてさえ、EVや自動運転といった言葉を頻繁に目にするようになった。書籍の世界でも、タイトルに「EV」と入れるだけで、その売り上げは格段に上がるという。まさに世の中はEVブーム、自動運転ブームともいえるだろう。こうしたEVや自動運転は、自動車業界に「100年に一度の変化」をもたらすといわれている。“EVブーム”の火付け役となったのはEVベンチャーの米テスラだ。同社は2008年に自社初の量産EV「ロードスター」を発売した後、「モでルS」、「モでルX」、さらには低価格車種の「モでル3」へと商品ラインアップを拡充し、EV完成車メーカーとして、そのポジションを確立していった。テスラの成功が画期的なのは、それまで難しいといわれていたEVの商業化が成り立つことを初めて示したことだ。

過大評価される「EV」「自動運転」(日経XTECH)

 

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