超小型モビリティは、「トライク規格」をベースとした3~4輪車でいいのでは?

超小型モビリティの主流サイズは250cc以下トライクと同じ

250cc以下のトライクは「側車付軽二輪」とされ、道路運送車両法上は側車付自動二輪車でその排気量に見合った自動二輪免許が必要だが、道路交通法上は3輪自動車とみなし普通自動車免許でOKとなる。ちょっとややこしいがこれが現実だ。

50~250cc以下のトライクの要旨を箇条書にすると、
●自動車税:2400円/年⇒3016年4月より3.600円、重量税:4900円/初回登録時のみ。
●車検、車庫証明不要。
●長さ2.5m以下、幅1.3m以下、高さ2.0m以下、総排気量250cc以下。電気モーターに関しては「1.0Kwを超えるもの」という記載しかない。
●左右解放(ドアなしということ)、バーハンドル、またがり式としている。
●一般道での法定最高速度は60km/h、高速道路での法定最高速度は80km/h。
●ヘルメットの装着義務はなく、かつシートベルト着用義務もない。
●2人乗り可。
ただし、トライクとして認められない要件は、
●同一線上の車軸における車輪の接地部中心の間隔が460mm未満であるもの。
●車輪および車体の一部、または全部を傾斜して旋回する構造を有するもの。
●トライクの定義上、ドアを取り付けることはできない。

日本エレクトライクの同名車は、文字通りトライク(側車付軽二輪)規格に順じた超小型EVだ。トライクの特性を熟知し、センサーにより左右個別に制御をすることで、前輪と外側後輪が同円周上をトレースでき、旋回時の安定性を確かなものとしている。主たる用途は集配などの商用となるが、超小型EVの新しい価値と可能性を具現化した意義は大きい。

日本エレクトライクの同名車は、文字通りトライク(側車付軽二輪)規格に順じた超小型EVだ。トライクの特性を熟知し、センサーにより左右個別に制御をすることで、前輪と外側後輪が同円周上をトレースでき、旋回時の安定性を確かなものとしている。主たる用途は集配などの商用となるが、超小型EVの新しい価値と可能性を具現化した意義は大きい。

サイズ的には日産ニューモビリティコンセプトやホンダMC-βはトライク規格をクリアしている。つまり1輪だけ多いトライクサイズだ。
さらに小さいトヨタi-ROADはリバース・トライク(逆トライクと呼ばれ、前2輪、後1輪のタイプ)として一見トライク規格で成立しそうだが、傾斜して旋回する構造だしドアもあり丸ハンドルであるためトライクとしては認められない、ということになる。
どうやら、限りなく二輪車的(な乗車姿勢)であればトライク。4輪車的(な運転姿勢)であるものが超小型モビリティ、ということか? 

そんな中、日本エレクトライクは、トライクのレギュレーションに順じて、結果的に集配用超小型3輪EVを完成させた。用途を商用と割り切り、それも電気でという発想は、「トライクは遊び用」という概念を超えた発想であり、現状の日本の法規を鑑みたベストを具現化した価値あるイノベーションと言えるだろう。