電気自動車(EV)を公共施設の非常電源として使う実証実験のシステムが29日、横須賀市の市追浜行政センターで公開された。市と日産自動車、椿本興業、椿本チエインが協力している。自動車から建物へ電気を流す手法(ビークル・トゥ・ホーム=V2H)の本格導入をにらんで公共施設で実験を行うのは初めて。日産は「東日本大震災を契機に、蓄電池としてEVを活用する機運が高まっており、電力制御装置(PCS)の製品化への動きは当初の想定より2年以上も早まっている」と話している。行政センターは災害発生時に情報連絡の拠点となるため、照明や情報機器を動かす電源に充てる構想。EVから電気を取り出すPCSをセンター敷地に9月まで設置し、市の公用車として使われている日産のEV「リーフ」と併せて実験を繰り返す。市は実証実験の結果を見て、今年11月ごろから市内の各行政センターにPCSを設置し、運用の裾野を広げる。
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