日本電産は2015年ごろまでに2000億―3000億円を投じてレアアース(希土類)を使わない可変磁気抵抗(SR)モーターの世界での量産体制を整備する。主に電気自動車(EV)、ハイブリッド車(HV)の駆動用モーターとしての用途を見込む。4月に国内で立ち上げたのち、中国、ポーランド、メキシコで量産する方針。音や振動などの課題を解消し、大規模投資に踏み切る。需要急拡大が期待されるレアアース不要モーター市場で、競合各社の戦略に大きな影響を与えそうだ。日本電産は滋賀技術開発センター(滋賀県愛荘町)に月産100―200台のSRモーターの試作ラインを構築して、4月に供給を始める。すでに複数のサンプル受注を獲得しており、乗用車、バス、トラック向けの引き合いは強いという。13年から本格的な量産に入る計画だ。
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