トヨタ自動車系列の部品メーカー「トヨタ自動車北海道」(北海道苫小牧市)は、レアアース(希土類)を使わない電気自動車(EV)などの駆動用モーターの開発に乗り出す。北海道大と技術提携し、来秋の完成を目指す。レアアースは、EVやハイブリッド車(HV)などのモーターの回転を生み出す部品の原材料に使われる。しかし、世界生産シェア(占有率)の約9割を占める中国が輸出を規制し世界的に高騰、供給不安が広がっている。同社は、北大が一般に流通する磁石を代用したモーターを研究している点に着目。今月中に技術協力を結び、共同開発を進める。来年5月頃をメドに試作のモーターをトヨタ主力の小型車「ヴィッツ」の改造EVに搭載、走行テストを経て同10月頃の完成を目指す。北大の研究によると、レアアースを使わないモーターも、従来のHVに搭載されたモーターの出力(50キロ・ワット)に匹敵。原材料費は5分の1程度に抑えられ、量産体制が整えば、大幅なコスト縮減につながる。
【新技術】トヨタ自動車北海道と北大、レアアースなしEVモーターを開発 EVコンバージョン・ヴィッツに
- 【新技術・新製品】マツダ、次世代エンジン第一弾スカイアクティブ搭載デミオを発表
- 【企業・インフラ】グーグル、自社敷地内で200基のEV充電インフラ