「目標としては市場へ出していきたい」――。「ジャパンモビリティショー（JMS）2023」（一般公開：2023年10月28日～11月5日、東京ビッグサイト）に高級電気自動車（EV）の試作車を出品したTHK。同社社長の寺町彰博氏は、日経クロステックのインタビューでこう語った。
自動車部品メーカーである同社がなぜ完成車を造ろうとしているのか。その背景にあるのは、「日本の自動車業界が後れを取っていくことを心配している」（同氏）からだ。
EV市場では、米Tesla（テスラ）や中国・比亜迪（BYD）など、海外の自動車メーカーが存在感をどんどん高めている。エンジン（ICE）車やハイブリッド車（HEV）などで高い競争力を誇る日本の自動車メーカーは、残念ながらEVでは苦戦している。「今の時代は、スピード感を持って取り組まないとついていけない」との思いが寺町氏を動かす。
自動車部品メーカーTHKが高級EVに挑む理由（日経クロステック）