【告知・電池】次世代電池2024

2022年2月に始まったロシアによるウクライナ侵攻以降、世界は電気自動車(EV)シフトと、再生可能エネルギーの導入をより一層加速させています。そうした中、約30年振りといえる蓄電池の大きな技術革新が、実用化フェーズを迎えています。わずかに電解液を残した「半固体電池」や、リン酸鉄(LFP)系電池の次世代版であるリン酸マンガン鉄リチウム(LMFP)系電池はは2023年に量産が始まる見通しです。さらに、日本の自動車メーカーなどが開発する全固体電池も具体的な量産スケジュールが見えてきました。

リチウムの争奪戦で価格が高騰したことを受けて、資源的に事実上無尽蔵に使えるナトリウムイオン電池にも注目が集まっています。中国では、蓄電池最大手であるCATL(寧徳時代新能源科技)を筆頭に、多数の電池メーカーがナトリウムイオン電池の量産を始めつつあります。

蓄電池の用途面でも斬新なビジネス展開が始まっています。中国の自動車メーカーを中心に、蓄電池を丸ごと交換する電池交換式のEV事業が本格化。それをけん引する中国NIOは、欧州にも進出しています。また、米テスラは、IT(情報通信技術)も駆使して、約半年で世界最大級の仮想発電所(VPP)を構築しました。蓄電池版の金融事業といえる動きで、これまで電気を貯められないことが前提だった電力系統の刷新が始まったといえます。

次世代電池2024(日経エレクトロニクス)

 

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