大林組が考える未来の道路インフラ、今すぐにでもできそうな部分

大林組が提案する、未来社会における道路・モビリティインフラ「e-MoRoad(イーモロード)」を実現するための実証実験が開始された。

イメージは同社リリースのイラストを見ればだいたい捉えることができる。イラストによると、場所は大都市部で片側3車線程度の地上道路スペースがある。この提案の大きな目標は「CASE」と「MaaS」への対応だから、道路からの走行中給電や情報ネットワーク網に主眼を置いているのは当然のところ。

これを本格的に実現させるには、技術的には同社とパートナー企業のノウハウを活用すれば十分可能だろう。問題は継ぎ足し、継ぎ足しで道路インフラ整備を進めてきた公的機関の施策が、このような革新的インフラ整備に速やかに対処できるかであろう。

この未来イラストを見て、一番印象的だったのは、人、自転車、超小型EV、自動車それぞれが完全にセパレートされていることだ。特に自転車と人は理想的には交わるべきではない。しかし現道交法で決められた自転車が自動車道路を走行するのも危険極まりない。つまり自転車の専用走行帯があることが当然なのだ。仮に片側3車線のスペースがあれば、そこからなら今からでも始められるのではないだろうか。

未来モビリティインフラ整備を機に、自動化による安全対応と安全に資する各道路利用体のセパレート化も並行して行ったらどうだろうか。