【話題・自動運転】「自動運転」売りたい現場でジレンマ 過信まねき事故も

車の新たなセールスポイントとなっている「自動運転」という言葉を、業界と国はあえて自粛することにした。せっかくの先進機能も、過信すると命取りとなる――。そんな危機感が業界を動かした。

「自動で止まるので、絶対にブレーキを踏まないで下さい」

東京都西東京市の会社員男性(64)は、近くの自動車販売店で「自動ブレーキ」のついた車に試乗した際、店員にこう言われた。恐る恐るブレーキを踏まずにいると、車は信号待ちの車の後でゆっくりと停止した。高齢ドライバーの事故が社会問題になる中、男性は家族から勧めもあり、その日に購入を決めた。ただ、こうした説明は利用者を勘違いさせかねない。現行の「自動ブレーキ」は、あくまで補助装置。作動する条件には限りがあり、「悪天候」「歩行者の背が低い」などの場合は利かないこともある。国土交通省の幹部は「ブレーキ操作自体を委ねられる技術レベルではまだない」と指摘する。

「自動運転」売りたい現場でジレンマ 過信まねき事故も(朝日新聞)

 

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