【話題・超小型EV】<出発進行> 名鉄三河線(5)

遊園地のゴーカートみたいに、こぢんまりした車だ。トヨタ車体の一人乗り電気自動車「コムス」。愛知県豊田市の名鉄三河線豊田市駅前の駐車場に並ぶ。会員登録した人が有料で運転できる。コムスは百台超用意され、市内約六十カ所の駐車場で乗り降りする。エコカーのシェア(共有)システム「ハーモライド」で、市とトヨタ自動車が二〇一二年に始めた。駐車場は駅前などにあり、鉄道利用も促す。慢性的な市内の渋滞を緩和し、排ガスを減らす目的。利用者は徐々に増えているという。市交通政策課の堂山誠也さん(38)は「車は、所有から共有へと進む」と見通す。自動運転が実用化されれば、乗る人は車に目的地を設定するだけ。感覚はタクシーに近い。所有する人は減ると推測されている。実際に会員登録し、豊田市駅前から乗ってみた。信号待ち。近くを歩く女子高生がこちらを指さし「小さいやつ」と笑っている。じきに物珍しい存在ではなくなるのだと言い聞かせ、信号が変わるのを待った。

<出発進行> 名鉄三河線(5)(中日新聞)

 

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