約80年の歴史を持ち、世界最大手となったトヨタ自動車はここ数年、「あっという間に全てをなくすかもしれない」という危機感を抱いている。情報技術(IT)の進歩やシェアリングの普及などで、自動車産業を取り巻く環境は大きく変化している。トヨタの競争力強化を担うチーフ・コンペティティブ・オフィサー(CCO)のディディエ・ルロワ氏は26日、自動車産業が大きく変革する中、「いくらキャッシュを持っていても安心していられる企業は一つもない」と記者団に述べた。社内では「危機感と切迫感を持ち、誰よりも速く正確に顧客のニーズを把握する重要性」を強調しているという。
トヨタに「全てをなくす」危機感、未来のビジネス模索-ルロワCCO(ブルームバーグ)