マッキンゼーは11日発表したリポートで、電気自動車(EV)に搭載されるリチウムイオン電池のコストが、2025年までに約70%下がる可能性があるとの見方を示した。
同リポートは、原油高と厳しい燃費規制で自動車メーカーがハイブリッド車や電気自動車の生産を増やすのに伴い、リチウムイオン電池は量産化によってコストが下がると指摘。また、米アップルのような家電メーカーが開発する新技術の採用もリチウムイオン電池のコスト低下に寄与するとしている。リチウムイオン電池のコストは現在1キロワットアワー(kWh)当たり500─600ドル(約4万―5万円)だが、2020年には同200ドル前後、2025年には同160ドルまで下がるという。アナリストらは、EV普及の最大のハードルの1つは電池コストだと指摘しているが、仮にガソリン価格が1ガロン当たり3.50ドル以上で今後も推移した場合、自動車メーカーが車載電池を1kWh当たり250ドルで調達できれば、電気自動車はエンジン車並みの価格競争力を持つようになる。