白い車体にむつ市のキャラクターを描いた電気自動車(EV)が市役所の開放エリアを走り回った。青森県立むつ工業高校の生徒12人が市と連携しながら、8カ月かけて仕上げた手作りEVだ。完成披露の2日後に開かれた県内工業系高校の研究発表大会で、その製作工程を紹介し、最優秀賞に輝いた。発表したのは課題研究として取り組んだ電子機械科3年の金澤祥吾君、川端竜也君、石田涼一郎君。自動車好きの仲間たちが挑んだのは、廃車を使ったコンバートEV。蓄電池を固定するボックスは溶接で強度を高め、モーターの主軸とミッションの接続には特殊なスペーサーを金属加工した。地元のOBたちの応援も受けて、1月には駆動テストにこぎ着けた。ジャッキアップされ、静かにタイヤが回り始める。EVの仕組みや性能を学びながら、試行錯誤を繰り返してきた。盛田直人教諭(32)は「機械から電気まで幅広い知識と問題解決の能力が試された。教える立場から見ると、EVはとても良い教材でした」と振り返る。
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