自動運転は「安全で便利な道路」作りのきっかけになるのか

自動運転と東京(2022年最新版) | 自動運転ラボ (jidounten-lab.com)によると、東京都は自動運転関連企業などの協力を得て「都市づくりのグランドデザイン」の本格導入に向けた検討に2016年から入っているという。この計画自体は大いに結構なのだが本当に実現できるのだろうか。

将来イメージ図によると、自動車、自動運転車、自転車、カーブサイド(歩道の縁石、クルマ寄せ)、歩道、賑わい空間それぞれが完全に分離している。

私は歩道には自転車はもちろん、キックボードもシニアカーすらも入るべきではないという考えなので、歩道空間の完全分離は大賛成だ。自動運転車が普及、浸透することで、それが実現することは素晴らしいことだが、果たしてそこをきっかけにしないと「人の安全」は進まない話しなのだろうか。デンマークやオランダなど自転車先進国には自転車と車道、歩道との分離のヒントがたくさんある。

自動運転技術の最大目的は道路利用者すべての安全であるはずだ。自動車側が先端技術を駆使して歩行者などを守ることが大命題の自動運転車が普及、浸透してから歩行者などを守る前に、なぜ車道と自転車道と歩道の完全分離が先に進まないのだろうか。

少なくとも都市部に真に求められるべきは、電動キックボードが「特定小型原付」に法改正されるよりも、電動キックボードも自転車も歩行者も安心して利用できる道路整備なのではないだろうか。