実現可否無視! 夢のEVダイジェスト

EV関連報道ウオッチングをライフワークにしてきたが、改めてちょっと過去に遡ってみると、海外のモーターショーを中心に中小を問わず自動車各社のEV提案が華々しかったことに気付く。
かつて自動車雑誌に携わってきた関係で、ショーモデル、コンセプトカーの市販実現度はおおよそ見当がつくが、ここではそのような先入観や専門家っぽい視点を一切考えずに並べてみた。
現在、日本での市販EVは三菱i-MiEVと富士重工プラグイン・ステラ。そして日産がリーフを予定しているに留まるが、中小メーカーの動きも無視できないことが見えてくる。(編集部)


Fisker社、プラグインハイブリッド車「Karma」を発表

米Fisker は、2010年に発売予定のプラグインハイブリッド車「Karma」の燃費を発表した。SAE(米自動車技術会)が決めたプラグインハイブリッド車の燃費測定方法を用いて算出した結果、28.6km/?を達成。CO2排出量は83g/kmで、現在市販しているどのモデルよりも少なく、競合する高性能車の平均値より75%少ないという。


あのトラバントがEVで復活!?

20年前の1989年、ベルリンの壁が崩壊したとき、東ドイツ側の人々が歓喜とともに西側に乗りつけたことで有名になったトラバントが電気自動車に変身し、‘09年のフランクフルトモーターショーで復活した。プロジェクトを手がけたのは、鉄道模型用ミニカーとして有名なドイツのヘルパ・ミニチュアモデッレ社だ。


VW、EVコンセプトカー「E-up!を発表

VWは、’09年フランクフルトモーターショー開幕前日の9月14日、ワーゲングループの発表会を開き、電気自動車のコンセプト車「E-up!」を発表した。2013年ごろの実用化を目指したコンセプト車で、Liイオン2次電池を搭載して航続距離130kmを実現したという。


プジョー、’09年フランクフルトモーターショーにEVコンセプトカー「BB1」を発表

‘09フランクフルトモーターショーにコンセプトカーとして登場したEV『プジョーBB1』。全長はわずか2.5mという超コンパクトサイズ。2輪車にヒントを得たこのコンセプトカーは4人乗りで、ちょうどスクーターを2台並べたようなタンデム式を採用。流れるようなカーブを描き、ソーラーパネルも装備。カラーディスプレイとUSB端子を備え、スマートフォンが接続できるなど、クルマというものの既成概念を打破した未来の都市交通シティコミューターだ。


ホンダ、東京モーターショーにEVコンセプト車「EV-N」出展

電気自動車のコンセプト車「EV-N」はホンダ初の軽乗用車である「N360」を彷彿とさせるデザイン。名称の「N」もN360を意識しているという。小型でシンプルなデザイン、全長は2860mmと軽乗用車よりもさらに短い。この可愛さは完全に時代を超えている。


タジマモーターのEVに問い合わせが殺到!

タジマモーターコーポレーションは、幕張メッセで開幕した「東京オートサロン2010」で単座フォーミュラタイプのEV『EV MINI SPORT』を発表し、同日から受注を開始した。同社関係者によると、問い合わせが殺到した。遊び&スポーツゴコロは不滅であることを改めて示した格好だ。詳細はhttp://www.tajima-motor.com/にどうぞ。


スイスの自動車メーカーがEVスポーツカーを発表

スイスの自動車メーカー、Protoscarは、スポーツタイプのEVコンセプトカー「LANPO2」を発表し、2010年ジュネーブモーターショーに出展された。LANPO2は、インホイールモーター方式を採用。動力性能は最高出力408ps、最大トルク640Nmという超高性能を誇る。


フォード、商用EV「Transit Connect」を発表

地球環境に優しい最新技術開発への取り組みの一環で、フォードは完全EV仕様の「Transit Connect Electric」バンを発表した。運送業での活用を目的とした同モデルは、直ちに製造が開始されて2010年末までに顧客のもとに届けられる予定という。


アウディ、EV「e-tron」を2012年に発売

アウディは、EV「e-tron」を2012年末に発売する予定であることをジュネーブモーターショーで明らかにした。また2010年にガソリンエンジンと電気モーターを搭載したアウディ初のハイブリッドカーとなる「Q5 ハイブリッド」を発表、「A8ハイブリッド」を2011年に発売することも同時に発表した。


軽さの新提案!コンセプトカー『PU_PA EV』

帝人グループは、素材や技術を結集し5?10年先の自動車をイメージして、実際に走行でき、重量が500kgを切る軽量コンセプトカー『PU_PA(ピューパ) EV』を製作した。
『PU_PA EV』は、実走行を可能とする剛性を備えつつ、軽量化やハイブリッド化、EV化に向けたさまざまなソリューション技術を融合させたシンボルカーで、帝人グループの素材・技術を紹介する総合展示場「テイジン未来スタジオ」に展示された。

アウトドアスポーツタイプのEV、小田原のメーカーが発売

小型電動車両メーカーのみちのくトレード(小田原市)は、スポーツタイプの新型EV「シャープシューター」を発売した。フランスのセクマ社が開発したベース部品を並行輸入しノックダウン生産。2人乗りで車体は全長2.5m、重量500?。最高速度は時速80?。リチウムイオン電池を搭載し、1回の充電での走行距離は60?。261万2400円。一般社団法人次世代自動車振興センターから87万円(平成23年2月8日まで)の補助金などが支給される。詳細はhttp://www.michinokutrade.jp/をご覧ください


BMWがEV「Megacity Vehicle」のCFRP製キャビンを公開

BMWは、2013年に市場導入予定のEV「Megacity Vehicle」に採用予定のCFRP(炭素繊維強化樹脂)製キャビンとアルミニウム合金製シャシーを公開した。両構造の採用で、2次電池の搭載により250?350kg増える質量をほぼ0に抑えられるという画期的なもの。


京大ベンチャー・グリーンロードモータースが「Tommykaira(トミーカイラ)」をEVで復活!

グリーンロードモータースは、京都の富田自動車が生んだ幻のスポーツカー「Tommykaira(トミーカイラ)」シリーズをEVとして復活させる。
「Tommykaira ZZ」は、オリジナル車体設計によるハンドメイドの市販スポーツカーとして200台以上が量産され、国内だけではなく海外でも多くのメディアに取り上げられ、生産中止となった今でも高い人気を誇っていた。