【提言・自動運転】自動運転車の事故はだれが責任をとるべきか

最近の自動運転車の公道実験の報道は、その実装に向けた技術的課題を克服しつつあるかの印象を与える。その一方で、報道の末尾に、自動運転車に纏(まつ)わる法律や規則の整備がまだ課題として残っていると付け加えられることもある。この指摘を聞くと、技術的にはすでに完成しつつある自動運転車の社会実装が、社会制度が未整備であることによって、阻まれているかのようにも感じられるだろう。社会制度上の課題としてよく指摘されるものは、「自動運転車が事故を起こしたときに誰に責任を帰すべきか」という問題である。自動運転車が人命保護を第一にするように設計されていたとしても、搭乗者の生命と歩行者の生命との二者択一を自動運転車がその場で決断せねばならないような事態は起きうるだろう。そして、その決断から生じるだろう望ましくない帰結に誰がどのような責任を果たすべきか、という問いも発生する。

自動運転車の事故はだれが責任をとるべきか(東洋経済)

 

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