【話題・新技術】CO2を完全に回収、アラム・サイクル方式の実験発電所が稼働

ネット・パワー(NET Power)は5月30日に、二酸化炭素回収のための革新的手法を採用したヒューストン近郊のパイロット・プラントを無事に稼働させたと発表した。温室効果ガスの排出を膨大なコストをかけず効果的に削減する方法として有望視されている同プラントは、最初の重要な試験に合格した。パイロット・プラントは50メガワットの天然ガス発電所で、二酸化炭素自体を使って発電する。すなわち、二酸化炭素を高温と高圧によって「作動流体」に変換して、特別に設計された発電タービンを回す。 余剰な二酸化炭素ガスは工程の中で取り出して、いつでも出荷・販売できる。今回の「火入れ」により、基盤技術(従来型の蒸気サイクルに置き換わる「アラム・サイクル」と呼ばれる技術)が基本的に検証され、アラム・サイクルの理論が現実世界で機能することが示された。しかし、ネット・パワーは、確かな性能測定指標をまだ1つも出しておらず、発電所が商業規模で経済的に運用できることを今後実証していく必要がある。

CO2を完全に回収、アラム・サイクル方式の実験発電所が稼働(MIT TechnologyReview)

 

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