次世代の環境対応車として注目を浴び、2010年後半の日産自動車の「リーフ」などの発売で、市場拡大の期待が高まる電気自動車(EV)の販売が米国で急激に鈍化している。ガソリン車と比べ価格が高いうえに、走行距離が短いことが原因だ。主要市場での伸び悩みは各社の環境対応車戦略にも影響を与えそうだ。米調査会社オートデータによると、日産が鳴り物入りで米市場に投入した「リーフ」は、11年に9674台が売れた。しかし、需要が一巡した12年に入って販売が激減した。4月の販売台数は前年同月比35・4%減の370台、5月は55・3%減の510台にとどまり、急ブレーキがかかっている。日産は、今年後半にも米テネシー州の工場でリーフの現地生産を開始し、最大で年間15万台を生産する予定だが、「供給過多は必至」(米自動車アナリスト)の状況だ。
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