ロームは、内蔵するパワー半導体素子を全てSiC(炭化ケイ素)で構成したフルSiCパワーモジュールの量産を開始すると発表した。太陽電池、電気自動車、鉄道などパワーエレクトロニクスの分野で、Siデバイスよりも電力変換時の損失が少なく、材料物性に優れたSiCデバイス/モジュールのニーズが高まっている。しかし、搭載されるパワーデバイスを全てSiCからに変えたフルSiCパワーモジュールは、長年世界中のメーカーで試作が進められてきたものの、信頼性の面で課題が多く、量産化されていなかった。今回開発したフルSiCパワーモジュールは、同社独自の欠陥抑制技術やスクリーニング法を開発することで信頼性を確保した。SiC特有の1700度の高温プロセスでの特性劣化を抑制する技術などを開発することで世界初のフルSiCパワーモジュールの量産体制を確立した。
【新技術・電池】ローム、EV向けなどのフルSiCパワーモジュールを量産化
- 【新技術】Evhonda、災害時電源用にも活用 EVに太陽電池パネル
- 【施策・海外】中国科学技術省、EVを新車販売の1%に