帝人と東京工業大学は29日、電気抵抗が従来に比べ30―40%低いカーボンナノファイバー(CNF)を共同開発したと発表した。繊維長が20マイクロメートル(マイクロは100万分の1)以上と従来のCNFの10倍以上で、黒鉛結晶を層状に単一配向にすることで低い電気抵抗性を実現した。黒鉛結晶が層状に単一配向した楕円(だえん)形状の断面を持つCNFの開発は世界初という。今後サンプル出荷を始め、早期の実用化を目指す。電気自動車向けのリチウムイオン電池をはじめとする二次電池やキャパシターなどの電極材料、電極添加剤、樹脂添加剤など向けに市場展開を進める。燃料電池ガス拡散層などの電池用途や樹脂補強材なども見込む。
【新技術】帝人と東工大、電気抵抗が30~40%低いカーボンナノファイバー(CNF)を共同開発
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