自動運転車は莫大な数の人命を救うと期待されているが、みずからの運転スキルを過大評価している多くのドライバーは、自動運転車への切り替えに後ろ向きな態度を取りかねない。
自動運転車は、道路の安全を飛躍的に高める可能性を持っている。米国では、人為的ミスが原因の交通事故による死者が年間4万2000人に上る。自動運転車が普及すれば、そうした死亡事故の多くを防げるだろう。ところが、ほとんどのドライバーは、いまだに自動運転車の導入に消極的なままだ。性能、リスク、走行試験に関して合理的にさまざまな懸念を抱いている面もあるが、理由はそれだけではない。心理的バイアスの影響も大きいのだ。
自動運転車を普及させたければ、ドライバーの思い込みに対処せよ(DIAMOND ハーバード・ビジネス・レビュー)