温暖化の原因は、未だに19世紀の技術を使い続けている現代社会に問題があるという清水浩氏。清水氏はかつて慶應大学教授として、8輪のスーパー電気自動車セダン”Ellica”(エリーカ)などを開発した人物。ここでは、毎週日曜日に電気自動車の権威である清水氏に、これまでの経験、そして現在展開している電気自動車事業から見える「今」から理想とする社会へのヒントを綴っていただこう。
電気自動車が今後増え続けるとすると、発電所の数が足りなくなるのではないかという疑問がある。また、電気自動車は走行中にCO2を放出しないが、もし発電に化石燃料を使うなら、そこでCO2を排出するために電気自動車の普及は温暖化対策にとって有効ではないのではないかということが言われることに対しては第42回で取り上げた。ここではこれらの疑問に定量的に答えることが目的である。また、この疑問については第15回で記しているのだが、今後の話の展開にとっても重要なポイントなので、ともう一度おさらいしておきたいと思い、記しておくことにする。
脱・温暖化その手法 第43回 ー電気自動車が普及したら発電所は足りるか(Motor-Fan.jp)