ADASや自動運転システムを開発するには膨大な回数の試験が必要であり、もはや実車を用いた試験ではカバーしきれない。自動車業界において導入されている仮想環境を用いたシミュレーションを容易にするのが、MathWorksのソリューション「RoadRunner」と「RoadRunner Scenario」だ。
ADAS(先進運転支援システム)や自動運転システムの開発では、仮想環境を用いたシミュレーションの重要性がうたわれるようになって久しいが、シミュレーターごとにシーンの作成が必要になる、CGの作成に工数がかかる、シナリオバリエーションの作成に苦労するといった課題が多く聞かれるようになってきた。
仮想環境を構築し、シミュレーションを行うMathWorksの「RoadRunner(ロードランナー)」は、CGの経験がないエンジニアでも、マウス操作で簡単に始められるUIを提供し、道路作成に特化した機能で効率よく自動運転のための“シーン”と“シナリオ”を作成することが可能だ。また、作成したシーンとシナリオは、共通フォーマットでエクスポート可能であり、外部ツールと連携が可能なAPIでシナリオの自動生成やコ・シミュレーションを実行することができる。
自動運転技術の開発を加速するシミュレーション、仮想環境の構築はどうする(MONOist)