【話題】「こんなデザイン見たことない」シトロエンの超個性派デザインEVの意図を読み解く

なんと、ウインドシールドが垂直! ボンネットからベルトラインへ真っ直ぐに水平線を延ばし、そこにウインドシールドを垂直に立てている。こんなデザイン、見たことがない。シトロエンが9月29日に発表したコンセプトカーの『oli』(頭文字はなぜか小文字)。バッテリーEVであることにちなんだ「All-e=オールイー」が車名の由来だが、YouTube動画で発音を確認すると「オリィ」と聞こえるので、本稿ではそう表記する。オリィの超ユニークなデザインの背景にあるのは、シトロエンらしい純粋さへのこだわりだ。デザインディレクターのピエール・ルクレールがこう語る。「複雑なデザインで個性を主張するより、純粋でありながらユニークなものをデザインするほうがずっとチャレンジングだ。『アミ』や『2CV』といったアイコニックなシトロエンを思い起こしてもらえば、オリィのシルエットは瞬時にシトロエンだとわかるはずだし、実用に徹したデザインなのでロングライフにもなるだろう」。ボンネットやルーフはフラット。段ボールをリサイクルした紙でハニカム構造を作り、それをFRPでサンドイッチした素材だ。人がそこに立てる強度を持ちながら、重量はスチール製の半分だという。ハニカム構造だから平面しか作れないわけだが、そのことが水平線と垂直線を組み合わせる発想の引き金になった。「普通に考えれば、ダイナミックなラインを引きたくなる。他のメーカーはオリィのようなデザインをやろうとは思わないだろうが、我々はフォルム言語に正直さと効率を求めたのだ」とルクレール。

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