【スマートグリッド】再エネを北海道から東京へ送る「長距離直流送電」、実現への課題と今後の展望 2050年カーボンニュートラル

2050年カーボンニュートラルの実現に向けて、洋上風力発電の大規模な導入が期待されている。「洋上風力の産業競争力強化に向けた官民協議会」において示された2040年時点の案件形成30~45GW(3000~4500万kW)のうち、約10~15GWが北海道エリアに分布している。しかしながら北海道エリアの電力需要は270~540万kW程度であるため、大需要地、例えば東京エリアへの送電が不可欠である。このような長距離の送電に適した技術が高圧直流送電(HVDC)であり、広域系統マスタープランにおいて、北海道からは海底ケーブルを用いた海底直流送電の採用が想定されている。国内では長距離の海底直流送電の実績が乏しいことから、2021年3月に「長距離海底直流送電の整備に向けた検討会」が設置され、長距離の海底直流送電に関する技術的課題や費用、期間、ルート、ファイナンス等の具体的検討が開始された。

再エネを北海道から東京へ送る「長距離直流送電」、実現への課題と今後の展望(スマートジャパン)