プロメテウス・フェエルは、大気中の二酸化炭素を回収して化石燃料に代わる安価な燃料を作れるとアピールしている。しかし、当初の予定は遅れ、まだ燃料を出荷できていない。近い将来、実現する日はやってくるのだろうか。2021年の夏。カリフォルニア州サンタクルーズにある、とある倉庫を改造した駐車場に、投資家たちが集まった。会場ではプロメテウス・フューエルズ(Prometheus Fuels)の創業者兼最高経営責任者(CEO)であるロブ・マクギニスが、「マックスウェル・コア(Maxwell Core) 」をお披露目する準備をしていた。パイプ状の装置には、カーボン・ナノチューブを無数に使った膜が詰まっており、これがアルコールと水を分離する孔を形成している。この日、装置は水とアルコールの混合液でいっぱいの水槽につながれていた。マクギニスCEOが技術の仕組みを説明すると、スタッフがハーレー・ダビッドソンのバイクの燃料タンクに燃料を注入した。膜を通して浸透したアルコールは、改造バイクを走らせられるほどの濃度に濃縮されたという。(MIT TECHNOLOGY REVIEW)
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