【話題・新技術】NEDO、二酸化炭素からプラスチック原料を製造する技術開発に着手

NEDO(国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構)は、「CO2等を用いたプラスチック原料製造技術開発」プロジェクトに着手する。プロジェクトの予算総額は1234億円。カーボンニュートラル(炭素中立)を実現する上で欠かせないコスト低減や用途開発のための技術を確立し、社会実装を目指す。日本の部門別CO2排出量のうち産業部門が占める割合は全体の29.3%(2019年)に上り、このうち化学産業からは18.6%(年間6018万トン)が排出されている。そのため、日本政府が掲げる「2050年カーボンニュートラル」の実現に向けては、化学分野におけるカーボン・リサイクルが重要となる。プロジェクトの項目の一つである「CO2からの機能性化学品製造技術」では、従来原料のホスゲンの代わりにCO2を使ってポリウレタン原料やポリカーボネート原料の製造技術を開発。工場などの排ガス中のCO2をプラスチックとして固定できるようにする。同時に、プロセスエネルギーを効率化し、従来のプラスチック製法よりもCO2排出量を低減させる。実施期間は2021年度から2028年度の8年間を予定している。(MITテクノロジーレビュー)

NEDO、二酸化炭素からプラスチック原料を製造する技術開発に着手

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