【話題・新技術・自動運転】自動運転で工事現場の資材運搬を縦横無尽に

作業員がタブレット型端末で作業開始を指示すると、ロボットはすぐに足音のような効果音を鳴らしながら動き始めた。パレットに積まれた石こうボードの手前で止まると、本体中央に装備した「シザースフォーク」を伸び縮みさせ、目の前の石こうボードを台車に載せた。その後、L字形の体を180度回転させ、工事用エレベーターに向かって進む。エレベーター前の段差も楽々と上った。荷卸しを済ませ、1号の仕事は完了だ。清水建設が開発を進める水平搬送台車「ROBO-CARRIER(ロボ キャリア)」に与えられたこの日の仕事は、1号と2号の2台で連携して1階にある石こうボードを、2階の仮置き場まで届けること。1階で1号が仕事を終えた後、2階の2号が工事用エレベーターで上がってきた資材を荷受けする。そのまま休むことなく体を回転させながら現場内をスルスルと進む。目的地までボードを届け終えると、行儀よく所定の位置に戻っていく。

自動運転で工事現場の資材運搬を縦横無尽に(日経XTECH)