超小型EVは、どうすれば消費者の実生活に溶け込めるのか?

イノベーション=ニーズとは限らない

アップル社の商品哲学は、「どんな革新的で技術的に優れた製品であっても、実際に消費者の生活に溶け込むものでなければ真のイノベーションとはいえない」ということだそうだ。まさしく正論だが、実際にやってのけ成功することはそう簡単ではない。

例えばアップルのiphoneの新型やアップルウォッチが出ると行列ができるほど消費者は熱狂する。それって、もはや生活に根付いていることをも超えた現象かもしれない。自動車も生活に根付いた商品であるが、選択肢が膨大であるがゆえか、ヒット商品はほんの一握りだし、その人気を維持することも容易ではない。

超小型EVを含むEVは、そもそもなぜ世の中に登場したのだろうか? このEV、イノベーティブではあるが、従来の自動車のように生活に根付かせる必然性に乏しいとみる消費者が少なくないようにも感じる。