【地方自治・自動運転】自動運転、高齢者の足に 名大と春日井市など実証実験

名古屋大と愛知県春日井市などは年内にも、高齢化が進む同市の高蔵寺ニュータウンで、全国で初めて配車アプリを活用した自動運転タクシーの実証実験に乗り出す。交通弱者の移動手段として、二〇二一年ごろの実用化を目指す。名大と同市は、次世代交通分野でトヨタ自動車などと連携しており、実験の成果を共有し、サービスの検討や技術開発を加速させる。実験は高齢化率が46%とニュータウン内で最も高い石尾台地区で計画し、住民に乗客として参加してもらう。名大が開発したスマートフォンやタブレット端末などで使う配車アプリで自宅に自動運転の車を呼び出し、指示した近距離のスーパーやバス停に移動する。名大によると、配車アプリを組み合わせた自動運転の実証実験は国内では前例がないという。市販のミニバンなどに人工知能(AI)や高精度三次元地図、レーダーを搭載する予定で、ハンドルやアクセルの操作は自動で行い、時速二十キロ以下の低速で走る。緊急時に運転席の補助員が操作する「レベル3」で行うが、将来的には遠隔監視を含めた無人走行を視野に入れる。

自動運転、高齢者の足に 名大と春日井市など実証実験(中日新聞)