ちぐはぐ過ぎるゾ、ニッポン!

今回も電気自動車とは直接関係なさそうなこととはいえ、突き詰めればいずれ絡んできそうなことをいくつか・・・。

日本国中がロンドンオリンピックでメダルを獲ったの獲れなかったの、またその色で熱狂し一喜一憂しているさ中、あまりにも対象的と言えば対象的な出来事がいくつかあった。

まず「原発事故で捜査開始=刑事告発を受理―検察当局(時事通信)」というもの。
原発被害者1300人から、東電幹部や政府関係者に刑事責任があるとした業務上過失致死傷容疑など計5件の告発を検察が受理し、捜査を開始したのだ。
勝俣恒久・前東電会長や班目春樹・原子力安全委員会委員長ら26人については、地震・津波対策を怠って事故を発生させた結果、周辺病院の入院患者を死亡させ、住民を被ばくさせたとする業務上過失致死傷容疑。菅直人前首相ら政府関係者など6人については、1号機格納容器の「ベント」の応急措置をすぐに実施させず、水素爆発により作業員らに傷害を負わせたとする原子炉等規制法違反容疑と業務上過失傷害容疑の告発など計3件、というものだ。

法律に疎い小コラムで論評を述べる資格はないが、これだけは言える。
遅きに失した、と断言できることだ。理由は特定の誰かや組織を吊るし上げようということではなく、3.11以後膨大な時間と被害事実があったのにも関わらず、その後の当事者たちの行動について責任の所在があまりにも曖昧だからだ。
裁判は長くなるだろうが、この刑事告発が被害者はもちろん、国民それぞれが納得できるものになることを強く望む。

どうも似たような構図を最近他でも見たような気がする。大津のいじめ事件だ。共通するのは、取り返しのつかないことを誘発させながら、結局関係者の誰もが何の責任(ここで言う責任とは、職を辞するとかの次元の話しではない)もとらず、挙句うやむやにしてしまおうとするところだ。最後にはようやく警察が重い腰を上げた、という構図はまぎれもなく酷似している。

次に国会事故調の黒川委員長国会招致が実現しないことについて、みんなの党・松田公太議員とTV朝日モーニングバード・そもそも総研が疑問を投げかけたことだ。



松田議員のブログによると、
「7月5日に国会事故調の報告書が提出され、その本質を見極めた内容と提言に私は納得をさせられました。その報告書に関する質問を直接しようと、みんなの党の水野議員が、『参考人として予算委員会へ出席して下さい』と黒川委員長にお願いをしました。黒川委員長は快く引き受けて下さったそうです。しかし、それを議院運営委員会にかけたところ、しぶしぶ民主党はOKを出したものの、なんと自民党が拒否をしてきたとのこと(参考人は全政党がOKを出さないとダメという慣例になっています)。国会事故調は日本憲政史上で初めて、直に国会からの委託を受けて出来た調査団。政府や東電の独自調査があてにならないので、国民に開かれた国会でオープンに、バイアスなしで調査と報告を出すことがその目的なのです。なのに、国会に呼べないってどういうことなのでしょうか ? ? ? ズブズブの原発推進派の議員にとって、国会事故調の報告には、よほど不都合な真実があるのでしょう」というもの。

最近の永田町や霞ヶ関の動きのちぐはぐさは枚挙に暇がない。それは、基本中の基本である、当たり前のことをごく当たり前に行うことを放棄しているようにも国民には映ってしまうのだ。

電力エネルギーの未来こそ国の根幹だ

どうもエネルギー問題は原発推進と脱原発だけに議論が二分され終始しているように映る。そもそも電力とは「より安全に、より安く、より安定的に」が目的(のはず)だから、その道筋を示すためには、ただ単に作って(原発を)しまったものを守るという発想ではなく、将来の国民生活を守ることに発想転換しなければならない。まさしく当たり前のことだ。

政府は7月30日、環境・エネルギー、医療、農林漁業の三つを重点分野として今後3年間で集中的に投資する「日本再生戦略」を決定した。が、実のある施策とするためには従来型のお役所発想では限界があることを知るべきだ。(その内容がちぐはぐな理由は、ダイヤモンドオンライン「岸博幸のクリエイティブ国富論」で詳しく述べられている。)。
冒頭で述べたような、3.11の責任の所在を司法、国会の場で検証し決着させることはもちろんのこと、原発のある無し以前に、ただ予算を突っ込むのではなくエネルギー政策のグランドデザインをまず描き示すことから始めるべきだろう。
民間企業からは「デンソーの住宅向けHEMS」「森ビルによる最新モビリティシステム導入都市構想」などエネルギーに直結した未来を見据えた事業やアイデアが少なくない。

政府には、電力が足りない、だから原発・・・というロジックに固執するのではなく、民間の英知をも広く正しく導入し、エネルギーの最適化を創造するぐらいの器量が求められているのだ。
そこに気付かない限りこの国の「ちぐはぐ」が収まることはない。

 


森ビルが提案する未来都市住宅構想。戸建住宅感覚で高層階の住宅から直接クルマ(EV)でアクセスできるため、荷物の持ち運びなどの利便性が飛躍的に向上するほか、買物や引越しからプライバシーまでも確保する。災害時にはEVの蓄電池を利用し、電力を自宅に供給させることが可能なHEMSを導入する。(出典:森ビル)


デンソーは、EV・PHVを核とした住宅エネルギーの最適利用マネジメントシステムを開発した。事業化に向けて2013年から豊田市で実証実験を開始するという。システムはV2Hに関わる標準化の動きをふまえながら開発した。HEMSがその日のEVの走行予定と家庭内の電力使用量を予測し、EVの電池とHEMS用定置蓄電池への充放電を最適に制御する。そして、太陽光発電の余剰電力を売電するかわりにEVまたはHEMS用定置蓄電池に貯める。これでエネルギーの地産地消が実現するとともに、電力ピーク時には貯めた電力を家庭内に戻すことでピークシフトをも可能にする。(出典:デンソー)